サマーソルティ

旬の魚を食べるならは寿司屋に、旬の果物を食べるならバーに……と、フルーツはもとより砂糖などの甘い物が有難がられていた時代にはこんな言葉があったようだ。今ではフルーツパーラーなども立ち並び、これでもかというくらいに果汁を堪能できる機会は増えている。
“スイカのソルティドッグ”と自分がバーテンダーになった時には呼称していたと記憶するが、いつの頃からかサマーソルティという名前が定着し、昔と変わらずこの1杯を楽しむためにはバーへ足を運ぶ必要があるのだ。
スイカ 200〜250g
塩のスノースタイルで仕上げる。
トマトなどを始め、今では野菜も果物と同じくらいとても甘く、加工などしなくても十二分に美味しいが、ある一定層の「いやぁ、この青臭さが良いんだよねぇ」とおっしゃられる紳士淑女の皆様には「そうでしょうそうでしょう」と首を立てに振りたくなる。
スイカもメロンも、今以上に甘くならず、上品になりすぎず、真夏のひと時を過ごす我々にこれからも寄り添って欲しいを思うのだ。