地域限定

最近、サントリー白角瓶が再販され話題となった。最寄りのスーパーを覗いてみると”お一人様1点限り”の貼り紙と共に空っぽの陳列棚が目に入る。ついでに隣に有ったであろう普通の角瓶の棚も空っぽになっていて、クスリときてしまった。これらを手に取った人の中に何人日常でウイスキーを楽しんでいる方々がいるのだろうか?日本人は生まれながらにして限定という言葉に弱い。
まだ記憶に新しい限定品として”季(とき)”がある。
アメリカ限定のジャパニーズウイスキーで、その実態はウイスキー響のブレンド比率違いだという。現地の趣向に合わせて日本の物より若干ドライ目でソーダ割りに合う。今ではネット通販店などで買いやすくなったためそれほど希少価値のあるものではなくなってしまったが、日本に住みながら世界中の地域限定品を口に出来るのは良い時代になったなぁとも思う。
それとは逆に、ありがたみは薄れてしまうのだろうが……
「仕入れの手腕もバーテンダーの能力だぞ」と師に言われた通り、昨今の流通の悪化や価格改定でスコッチウイスキーなどは入手が難しくなりつつある。シングルモルトを辞め、ブレンデッド用の材料に専念する蒸留所も増えてきたので、ご自身のお気に入りがまだしばらく無事に市場へ出るのか、改めてチェックしても良いのかもしれない。